2016年9月18日日曜日

【北朝鮮旅行記5】将軍様は永遠に我々と共におられる


北朝鮮旅行3日目。
この日が実質メインと言えるでしょう…
将軍様漬けの1日でした。

この日はちょっと早起きでした。
最初の目的地を紹介する前に、移動中撮った写真を載せてみます。


アパート。意外とおしゃれ。下に小さな公園があるようで、お子さんのいる家庭には嬉しいかも?


「平南麺屋」。冷麺食堂かな?名店らしいです。


「4.25文化会館」。朝鮮労働党第7回大会の会場として使われました。ここまで大きなホールは日本にはありません。


街並み。はためく国旗がとてもおしゃれ。


さて…それではやってまいりました。
これが本日最初の目的地にして、今回の旅行のメイン。そして北朝鮮最大の聖地…


「錦繍山(クムスサン)太陽宮殿」です。
ここがどういう場所かと言いますと…

金日成主席と金正日総書記の遺体が安置されている宮殿です。
そして、金日成主席と金正日総書記の生涯を伝える場所でもあります。

ガイドさん曰く「朝鮮人民は金日成主席・金正日総書記のことを今でも生きていると考えていますから、錦繍山太陽宮殿は『参観』ではなく『訪問』と言います」とのこと。

中が撮影禁止なので北朝鮮が公式に公開している写真やYouTubeで見つかる朝鮮中央テレビの映像などを使って説明しましょう。

っと、まずはGoogle MAPの空撮写真を。


赤で囲った部分が待合所。青で囲った部分が宮殿内部に通じる通路です。
通路は途中で曲がって地下に入り、そこにあるクロークで財布等の特に大切な貴重品以外全てを預け、上りのエスカレーターで宮殿内部に入ります。
この通路は見ての通りとても長いです。(参考までに、宮殿の前の広場の短辺が216メートル、長辺が415メートルあるというふうに聞いています。)しかしながら、ほぼ最初から最後まで動く歩道になっていて、楽々移動できます。
…と、言いたいところですが。動く歩道がけっこう遅い…!短気な人にはめちゃくちゃつらい長さです。
動く歩道に乗っている間、廊下には「首領様は永遠に我々とともにおられる(수령님은 영원히 우리와 함께 계시네)」等の音楽が流れています。



この動画は金正日総書記のご存命中、つまり現在の内装に改装される前の古いものですが、わりと参考になります。この動画の映像を使っていろいろ説明しようと思います。
なお、この動画の冒頭で流れるのが「金日成将軍の歌」、その次、4:41あたりから流れるのが「首領様は永遠に我々とともにおられる」です。「首領様~」はこれと同じものが現地廊下でも流れていました。

動画2:49あたりから通路と動く歩道の映像です。ここはあまり改装されていないように見えましたので、現在とほぼ同じ状態と思ってもらっていいと思います。
動画には映っていないようですが、通路の後半のほうでは両側の壁に金ピカの額縁入りの将軍様のお写真がズラーーーっと並んでいまして…
動く歩道がゆっくりなのはこれをじっくり見るためなのかもしれません。

3:11から扉が開いて入り口ホールが見えます。ここがまた圧巻で。
この入り口ホール以降は宮殿の内部なのでバッチリ改装されていて、この映像と現在の様子とで違う部分が多いです。


まず壁や床の大理石が明るい色のものになっていました。この写真は映像内3:15あたりから出てくる金日成の白い石膏像の方向から撮ったものです。
電力不足のせいか薄暗い場所が多い北朝鮮ですが、この宮殿はどの部屋もとても明るかったです。

そして映像内で白い石膏像だったものも変更されていまして…


石膏像より小さくはなりましたが、色付きの像になっていました。
実はこの像が色付きのものになったのはどうやら去年のことらしく…それまでは金日成・金正日二人の像であったことには変わりありませんが、下に貼ったスクショに出てくるような大きな白い石膏像でした。

ところでこの像、石膏像よりは小さくなったと言ってもまだまだとても大きいです。手前に置いてある花かごが人の身長くらいあると言えば、その巨大さが分かるでしょうか…
将軍様の股下をくぐれるか、頭が将軍様の股間に激突するかどちらかというところでしょう。まあもちろんくぐろうとすることすらできないけどね。

この像の前に引かれた線の位置で整列し、深く頭を下げた後、この像の前を通り、向かって右側のほうに進むと「大階段」(映像4:08~)へと進みます。
この時に像に結構近寄ることができるのですが…なんと顔のシミまで精巧に再現されていました。
…いやぁ、これ作った人どんな気持ちだったんだろな……

過去正面ホール。右奥に見える部屋に入り、左を見ればそこが大階段です。
立像にはこれくらい近づけるわけです。


「大階段」です。もうちょっとキラキラしてたんですが、このスクリーンショットだとなんかくすんで見えますね。

人民達はこの大階段を登っていたんですが(ちなみに左側通行です)、私はなぜかこの階段の左側のほうにあるエレベーターホールへ通され、エレベーターで上りました。
この大階段は左右小さな階段に分かれた後…


このようにまた一つの階段に合流します。右側の壁に見えるのは錦繍山太陽宮殿を描いた絵です。どうやら宝石で描かれているようでした。
エレベーターから降りた時、だいたいこれと同じ場所に出てきます。

ここは3階です。左側の壁の向こうが「永生ホール(ヨンセンホール)」。ここに金日成主席が眠っています。
奥側左に見える四角い扉が永生ホールの出口です。
この場所はこちら側にエレベーターホールがある以外は階段を挟んで左右対称になっていますから、あれと同じ扉がこちら側にもあり、これが永生ホールの入り口です。
入り口を入るとすぐエアシャワーがあり、ここで体の埃を落とし、そして永生ホールに入ります。

永生ホールはとても広い場所でした。正方形の部屋で、広さは小学校の広めの教室2~3つぶんくらいでしょうか?天井の高さは体育館くらいです。
(学校にもよるだろうけど他に上手い例えが思いつかなくてな…)

将軍様がお眠りになっている場所だからか、この部屋はかなり暗めでした。(それでも北朝鮮国内では明るいほうかな)
そして、静かな曲調の「金日成将軍の歌」が流れています。


赤や黒の暗めな御影石?に覆われた部屋で、照明はほんのりと赤。
金正恩委員長が頭を下げているその先に金日成主席が眠っています。
将軍様のご遺体の写真や映像は北朝鮮国営メディアでさえも、亡くなってすぐの頃を除いては一度も写したことがありません。
金正日総書記は2011年死亡でわりと最近ですから亡くなった当時の写真もそこそこ鮮明なのですが…金日成主席は1994年死亡。遺体の写真も映像もすごく不鮮明なものしかインターネットで見つかりません。

金日成主席がどのように眠っているか…それは現地で見ていただくほか無いというわけです。
数えてみればすでに死後22年が経っているわけですが、そうは思えないほど見事な保存状態です。本当にただ眠っているだけのように見えました。


金日成主席も金正日総書記もこれと同じ形の棺に入れられています。
花が無いことと、台座部分が黒い御影石であること(金日成主席の場合は生年・没年が違うこと)以外はこれとほぼ同じものと思って良いです。枕もこれと同じものでした。

この棺なんですが、このガラスの蓋の形がとてもナイスでして…この写真でも確認できますが、ガラスに中の様子が映り込みますから、真上から見た金日成主席・金正日総書記の様子がぼんやりと見えるのです。


部屋が薄暗いにも関わらず、将軍様のお顔はどこかからライトアップされているようでよく見えます。
それがどこからライトを当てているのかよく分からないとどこかのブログで見たので、どこにライトがあるのか突き止めようと部屋をキョロキョロと見回してみたのですが…結局分からず終いでした。

それと…金日成時代の北朝鮮最大のタブーであった「金日成の右後頭部のこぶ」を見ようとしたのですが…これまた確認できませんでした。保存処理の時にいいかんじに成形したのでしょうか?

部屋に入ったらまず将軍様の足側に立ち、姿勢を正して深く一礼。次に将軍様の左側に立ち、深く一礼。頭側では立ち止まらずそのまま通り過ぎ、最後に将軍様の右側に立って深く一礼。あとは出口から出ていきます。
礼をする時と、そのための整列、順番待ち以外では基本的に立ち止まることができません。将軍様にお会いできる時間は非常に短いと言えましょう…それでも生で見られるだけ大いに価値があるというものです。


そして先ほど説明したようにこの奥側左の出口から出てきます。
そのまっすぐ先にも扉がありますが、この先は将軍様の勲章保存室です。色々な国から贈られた勲章がたくさん保存されています。

その後は大階段を下り、一階へ戻ります。降りる時はなぜかエレベーターではなく階段を使いました。


この階段の右側奥のほうへ進んでいくと…


こんなかんじの廊下に出ます。ここに限らずですが、宮殿内にはこのように隙間という隙間全てに将軍様のお写真が…エレベーターホールもこんなかんじでしたね…
この宮殿内にはいくつお写真があるんでしょうね…軽く100は越えるでしょう。


で、この先はどこをどう歩いたかハッキリ覚えていません。どうだったかな。なんか左側のところに見えるところに入ればもう金正日総書記の永生ホールだったかな?あれ、こんなところにあるのと思ったくらい唐突に出てきたのはなんとなく覚えてます。

エアシャワーをくぐるのも、部屋の様子も、全て金日成主席の永生ホールと一緒です。ただ、こちらで流れている曲はもちろん「金正日将軍の歌」です。

その後は金正日総書記の勲章保存室。
そして、その次は金日成主席・金正日総書記が現地指導に使った自動車・電車・船を展示する部屋を見ました。


宮殿内の様子はこの映像が参考になります。宮殿改装の様子をまとめた北朝鮮製作の記録映画です。
この記事で貼り付けたスクリーンショットは多くがこの映像のものです。

展示室を見終えたら、宮殿参観…おっと、「訪問」でしたね。 …は、終了になります。
他にもいくつか部屋を見たんですけどね。赤い旗に将軍様の肖像画が浮かんでいる巨大オブジェのある部屋とか、おそらく将軍様が亡くなってすぐの頃に遺体を安置していた部屋と思われるところとか。
詳しい説明をしてくれなかったし、どこをどう歩いたのか忘れちゃってよく分からないので、映像でちゃちゃっと見ちゃってください。

預けていた貴重品を受け取り外へ出れば自由撮影タイム。宮殿前の公園広場では自由に写真が撮れます。
公園は芝生や植木がとても綺麗に整えられていて、噴水や銅像が綺羅びやかでとても美しかったです。

建物前の国旗と労働党旗

公園の噴水と銅像
中心部分はおそらく陸・海・空軍の軍人の像です。
水はわずかな濁りも無く、とても綺麗でした。

銅像と宮殿。ベストショット。


保存された遺体を展示している場所…と言うととても人を選ぶところはあるかもしれませんが、北朝鮮最大の聖地であり、見応えがある場所であることは確かです。北朝鮮に旅行に来るのであれば必ず行くべき場所の一つと言って良いと思います。

以前から気になっていた場所で、北朝鮮最大の聖地と言うだけあってそのテの人には注目度も高いにも関わらず謎多き場所だったので頑張って書きました。いやぁ、長くなった…

それでは次の場所にまいりましょう。
車窓から撮った写真をまじえながら。


この高いビルは「金策(キムチェク)工業総合大学」の教員用アパートです。これももちろん無償で提供されているとのこと。
「科学強国」のスローガンを掲げる北朝鮮が科学者達のために作った住居です。


意外と華やかな街並み。日本人が持つ北朝鮮のイメージとかけ離れていると思います。

次は目的地ではないのですが、ちょっと立ち寄った場所をいくつか。


ここは「平壌学生少年宮殿」。小学生・中学生の課外活動の場として、北朝鮮各地にこのような「学生少年宮殿」という場所があります。平壌市内にはもう一つ「万景台(マンギョンデ)学生少年宮殿」という場所もあり、万景台のほうが大きく、最近改装されたので新しいのですが、ガイドさん曰くやっている内容はここも差はないとのこと。

楽器、絵、書道、刺繍、演劇…様々な習い事をするための場所ですね。これも無料で利用できるのだとか。見学した場合は学生達の目を見張るような素晴らしいパフォーマンスが見られるようです。
「北朝鮮のイメージアップのために子どもが利用されている…」なんて言う人もいるようですが…ぶっちゃけ私もちょっとそう思ってます。

 
この映像は改装前の万景台学生少年宮殿のもの。

学生少年宮殿も行きたい場所ではあったのですが…都合がつかなくなって行けなかったのです。

続いては…


ここは「人民大学習堂」。平壌学生少年宮殿のすぐそばです。
巨大な図書館にして巨大な学習施設であったのですが、後々紹介します「科学技術殿堂」にその役目を受け継ぎ、今はあまり使っていないとか。
ちなみに写真で見てこの左側があの「金日成広場」です。

中心の建物が人民大学習堂。
その右側に見える公園のところに今います。

さて、人民大学習堂から右方向に目をやりますと…


奥に見える建物は「万寿台芸術劇場」です。オペラとかやってます。
手前に見える噴水は、実は将軍様の偉大な逸話がありまして…
「逸話集 偉大な人間 金正日 2」より、その逸話を要約してご紹介しましょう。



一つの噴水を設けても


1975年10月24日の夜遅くまで万寿台芸術劇場の設計図を検討していた金正日同志は、噴水をどうしてこんなに小さく設計したのかとたずね


~~~~~~

万寿台芸術劇場前の噴水は、慣例にこだわらないで、劇場前から第一百貨店前までを大公園区域にし、そこへ大規模に設置すべきだ、幹部はつねに人民のために心を配らなければならないと言った。


~~~~~~

1976年8月25 日、噴水建設が完工すると、昼食もとらずに現地を視察した金正日同志は


~~~~~~

噴水の高さや形態を見て、水の高さがまだ低いようだからもっと高くしよう、また噴水の形態は変化に富んでこそ興があるから、そのための設備をととのえることだと指摘し、それでもなにか物足りなさそうに噴水のまわりを歩き、子どもたちが池に溺れるようなことがあってはと池の深さを測ったり、噴水彫刻をよりよく生かし、夜、噴水の色彩をさらに美しくするにはどうすればよいかなどを語った。


~~~~~~

真昼の日差しは暑かった。しかしそれを気にするふうもなく噴水のまわりを歩いていた金正日同志は、ふり返ってたずねた。
「噴水の濾過装置はできていますか」
思いがけない質間だったので、誰も返事ができなかった。毎日使用する大量の水を濾過しようとは考えてもみなかったのである。


~~~~~~

「噴水濾過装置がなければ必ず設けなければなりません。人民が大勢集まる場所だから澄んだきれいな水を使うべきで、濁った水を使ってはいけません」
既成慣例にとらわれないその言葉は、人民をこのうえなく愛する金正日同志ならではの指摘であった。こうして万寿台噴水公園の噴水は、濾過されたきれいな水を吹きあげ、その水煙には美しい虹がかかるようになった。



あ、そうそう。この日は水煙に虹かかってなかったです。天気はめちゃくちゃ良かったから、見る方向が悪かったかな?

まあ、それはさておきこの噴水というか池は、とても大きく、見応えのあるものでした。朝鮮の名山の一つ「金剛山(クムガンサン)」をイメージした装飾が施されているのだとか。


ね、けっこういいかんじでしょ?ガイドさん曰くこの公園はデートスポットとして人気があるんですって。
日本人のカップルでここでデートしました!なんて言ったらハッキリ言って武勇伝になるでしょう。観光客には必ずガイドが付き添うのでプライベートがありませんから、北朝鮮デートはオススメできませんが。
あっでもでも…実はホテルの中だけはガイドさんつかないし、もちろんその状態で自由に行動できるんですよね…
いやまあ、そういう問題じゃないのは分かってますとも。


ところで、この公園のそばで元在日のおじいさんに話しかけられました。お、現地人と通訳無しで喋るチャンスかな?と、思ったのですが、もう朝鮮に住んで長いせいで日本語もほんのわずかしか喋れなくなったとのこと…
ですが、別れ際には「朝鮮旅行を楽しんでくださいね」と声をかけていただきました。今でも日本に住んでいたら、あのおじいさんはどんな生活を送っていただろう…いえ、きっと祖国に帰りたい思いで日本を離れたのでしょうから、あのおじいさんには何の未練も迷いも無いと思います。


さて、ここからちょっと車で移動。


「万寿台議事堂」の横を通り過ぎ…


これぞ北朝鮮!
金日成主席・金正日総書記の巨大銅像です!

めちゃくちゃでかいでしょう!?と言っても写真じゃ上手く伝わりませんが…
手前の花束が置かれた台の高さが腰~腹の高さです。将軍様の足でさえも見上げる高さにあります。

聞くところによるとこの銅像は25mの高さがあるらしいので…


まあだいたいこういうことですね。

比較としてナッシー(アローラのすがた)を合成してみました。これは一年後以降に見ると全然面白くなくなってるやつだな…

ちょっと銅像の写真をたくさん貼ってみます。時間ある人はじっくりご覧あれ。


3DCGモデリングしてVR化したら超面白そう。

あ、そうそう。この場所にあるモニュメントはこの将軍様の銅像だけではありません。


これは片側しか撮れてませんが、銅像の両側に赤旗と兵士の像があります。これもまたよく出来てるんですよ。


ところで、右側の旗の裏にこんな文章が。


ガイドさん「これ読めますか?」
自分「ミヂェルル モラネゴ チョググル トンイルハヂャ!」
ガイドさん「意味は分かりますか?」
自分「米帝を追い払って、祖国を統一しよう」
ガイドさん「合格です。」

ご、合格…名誉なんだか、不名誉なんだか…


銅像の向かって右側の方に行くと、この景色が見下ろせます。
この場所の名前は「牡丹峰(モランボン)」。焼肉のタレやお鍋の素を作っている「モランボン」(http://www.moranbong.co.jp/)をご存知の方も多いのではないでしょうか。あのモランボンの名前の由来がこの牡丹峰です。
なんて言うと、え!?北朝鮮の企業!?みたいに思う人もいると思うのでちょっとフォロー入れとくと、たぶん日本が朝鮮半島を統治していた頃に日本に渡ってきた朝鮮半島出身者が立ち上げた企業だと思います。モランボンの本社は東京ですよ。海外支店も韓国ソウルだけらしい。
それにしても…創業者とその一族は、まさか牡丹峰がこれほどまで日本人から疎まれる国の領内になってしまうとは思いもしなかっただろう…

牡丹峰は牡丹のように見えるその形から名付けられたのだとか。


その手前には「千里馬(チョルリマ)像」
朝鮮戦争からの復興の際、北朝鮮は「朝鮮人民は、皆が一歩歩くなら十歩歩かねばならず、皆が十歩歩くなら百歩歩かねばならない」と、とにかく目覚ましい勢いで復興を遂げようという意味のスローガンを掲げ、その象徴として1日に千里を駆けたという伝説の馬の姿を象ったのです。
この千里馬像は朝鮮中央テレビのオープニングでも登場します。

さて、次の場所に向かいましょう。

共和国旗と高層ビル群。繁栄を遂げる朝鮮の姿。

続いては、「平壌地下鉄」に乗ります!平壌高麗ホテルから遠くないところまで来まして、そこの階段で地下へ…


動いてるんだか動いてないんんだかよく分からない自動改札。私は外国人だからか改札の横を素通り。


そしてこの長い長いエスカレーターを下ります。このエスカレーターはかなり速かったです。日本でもなかなかこの早さのエスカレーターは無いんじゃないかな。
もっと薄暗かった気がするんですが、カメラのおかげか明るめに見えます。


そしてこの長い通路を抜けると…


明るく華やかな景色が見えてきました!


駅のホームです!電車が到着するととても賑わいます。

平壌地下鉄は今年に入って国産の新型車両が走り始めたらしいのですが、残念ながらこの日は新型車両を一度も見なかったです。Wikipedia情報ですが、そもそも私が乗った路線にはまだ導入されていないらしい?


というわけで旧型車両。ドイツ製なんですが、製造から50~60年経っているとか…


中はこんなかんじです。こんなところにも将軍様。


3駅か4駅ほど乗ったのですが、このお兄さんはずっとこんなかんじでスマホゲーやってました!
こんな国なのにめちゃくちゃ親近感が。どんなゲームやってたんだろうなぁ。
他にもやたらマッチョなお兄さんとかいたり、向かい側の席のお姉さん三人組は外国人がもの珍しいのかこっちをチラチラ見ていた気がします。


到着した駅のホームには若き日の金日成主席の金ピカ像が。この像がなぜ若き日の金日成主席なのかというのは、後述しますがこの駅周辺に関係しています。


ホームでは新聞を読むことができます。

さて、地上に出ましょう!


ここは「凱旋(ケソン)駅」!なぜ「凱旋」という名前がついているかと言うと…後ろを振り返ってみましょう。


「凱旋門(ケソンムン)」です!金日成主席が朝鮮を日本帝国の支配から開放し、朝鮮に戻ってきたことを記念して作られた門です。(門の完成自体は金日成主席の凱旋からずっと後のことではありますが)
この凱旋門はですね…世界一高いのです!凱旋門として!あの有名なパリの凱旋門よりも高いのです!

そしてこの凱旋門は…


大人気ボカロ曲「1925」の聖地です!
(って私が勝手に言ってるだけです!)

ミクさーんみてるかー



強烈、猛烈、風評被害。でもまあ仕方ないよね。事実「1925」って書いてあるし。
それになんだろ…「1925」ってどことなく資本主義の批判にも感じられるような歌詞もあり…
いやいや、やめようこの話は。こんな風評被害誰も幸せにしない…

でも北朝鮮がボカロに手を出してくれるとなんか面白いものが爆誕するのではないかというのは最近わりとマジで思ってます。


さて、この凱旋門のそばにはスタジアムがあるんですが


ここはかつて、若き日の金日成将軍が朝鮮人民の前で演説を行った場所。あの凱旋駅の金ピカの像はその時の姿を描いたものなのです。
その場所に後年スタジアムができたというわけです。
北朝鮮でサッカーが行われる時はここを使っているという話をガイドさんから聞きました。日本もここで試合をしたことがあるようです。

さて、この後はお昼ご飯を食べに行くのですが…
記事が長くなってきたのでこのあたりで一区切りつけましょう。


0 件のコメント:

コメントを投稿