2015年6月12日金曜日

ゲームに必要な「回線の速さ」は一般に言われる「回線の速さ」ではない

最近Wii Uソフト「スプラトゥーン」に中毒レベルでハマっております筆者です。
さて、このソフトはオンライン対戦がメインにして最もアツいわけですが、その時いわゆる「ラグる」ことを皆心配するわけです。
ラグは「回線の速度」が速ければ発生しないというのは皆知っているところですが、この「回線の速度」には誤解が生じているのではないかと私は思います。

さて、インターネット回線についてのテレビCM等を見ていると、インターネット回線を提供するプロバイダーはその回線の速さをアピールしますよね。
その単位はなんでしょうか?「Mbps(メガビーピーエス)」とか「Gbps(ギガビーピーエス)」ではないですか?
Mbps,Gbpsというのは「bps」に100万倍を表す「M(メガ)」や10億倍を表す「G(ギガ)」がついた単位ですが、では「bps」というのはどういう意味でしょうか?
これは「ビット パー セカンド」 つまり「ビット毎秒」を意味し、「1秒間に何ビット(ビットはデータの量を表す単位の一つ)の情報を送信/受信できるか」ということを意味しています。

さて、これで本当に「回線の速度」は知ることができるんでしょうか。
例えばこんな例を考えてみてください。100Mbpsの速度が出る回線で1ビットの情報を送信するとします。余裕ですよね。全く詰まることなく送信できるのは想像に難くありません。
しかし、ちょっと待って下さい。この「1ビットの情報」は、何秒かけて送信されたんでしょうか?
あなたのコンピュータが1ビットの情報を送信してから、何秒後に相手方のコンピュータは情報を受け取ったのでしょうか?
そう、100Mbpsの回線は、場合によっては「1秒間に100Mビットの情報を送れる/受け取れるけど、常に1秒前の情報を送っている/受け取っている」なんていうこともあるわけです。まあこれは極端な例ですけれども…
それはゲームだとどうなるでしょう?あなたは1秒前の相手を見ることになるし、相手が見るあなたも1秒前のものです。これは勝負なんてできませんね。

じゃあ、「回線の速さ」って何よ?というわけですが。
ゲームに必要は「回線の速さ」は「回線の応答速度」です。つまり、「自分の端末が情報を送信して相手がそれを受け取るまでにどれくらいの時間がかかったか」ということがゲームのオンラインプレイにおいて重要なのです。
これは「ping」と呼ばれ、単位は「s(秒)」。通常、秒だと刻みが大きすぎるので、「ms(ミリ秒,千分の一秒)」で表示されます。例えば5msなら「自分の端末が情報を送信し、相手の端末が受け取るまでに1000分の5秒かかった」という意味になります。

さて、このpingなんですが…
bpsのほうの速度を計測できるサイトやツールならあちらこちらに充実してるんですが、pingを測れるものってあんま見たことありません。扱いやすいものに絞ると皆無のような気もします。
それと、当たり前ですけどpingって通信するサーバーや相手によって変わるんですよね。だからあるサイトで良い記録が出てもゲームのオンライン対戦でも良い状態である保証はありません。まあ、ゲーム会社の対戦用サーバーなら相性がよっぽど悪くない限り良好な通信ができるようなものしかないでしょうけど。一つ言えるのは、自分の側の状態が悪ければどこと通信してもラグるのは言うまでもないということですね。

結局この記事何が言いたいかというとですね。
「bpsの値が良いからといってゲームのオンライン対戦で迷惑かけてない保証は無いよ?」
ということです。